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about





 本研究室の中心テーマは、「幹細胞とがん」です。
このテーマにどのようにアプローチするのか、それが研究室メンバーの課題です。

 私たちは、主に造血幹細胞を対象として、幹細胞の維持メカニズムの解明に取り組んでいます。特に、幹細胞のストレス応答、寿命制御、細胞内代謝という観点から研究を進め、組織の恒常性がどのように維持されているか、そのメカニズムを知ること、それが私たちの主なテーマです。また、幹細胞という視点から、がんを理解することにもチャレンジしています。幹細胞とがんの共通性、がんの幹細胞性など、「幹細胞とがん」を繋ぐ要素は多数あり、幹細胞という切り口は、がんの本態解明の糸口を見つけるために有用なアプローチだと思います。

 一方で、「がん幹細胞研究」をいかに捉えるか様々な議論があり、自分の研究として、どのようにテーマを設定し実施するか、その判断は容易ではありません。このような状況の中で、自分たちプロジェクトの方向性を決める最も重要な拠りどころは、これまでの自身の研究活動の蓄積であろうと思います。霧に包まれた中での道標は、突き詰めれば研究室のベンチにしかないのかも知れません。そのうえで、新しい技術、知識を取り込み、新しい世界へと発展させていくことが理想です。ぶれない自身のコアをしっかりと持ち、さらに、異分野の研究領域と柔軟に結びつくことで、面白い研究ができればと思っています。

 幹細胞の能力や運命は、それを取り巻く環境によって変化します。この環境を幹細胞学者はニッチと呼んでいますが、ニッチにもいろいろな種類があります。同じ幹細胞でもニッチが変わると性質や能力も変化する可能性もあります。これから、この研究室をニッチにして、いろいろな幹細胞から多様な細胞が生まれてくることを楽しみにしています。


平成24年7月
平尾 敦
教授プロフィール